【企業分析】環境に沿ったテーマが豊富! 7004 日立造船

企業分析
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こんにちは、ホタテです。
水素、全個体電池、洋上風力など環境分野のテーマが豊富な日立造船について詳細分析してみました。

詳細情報

企業情報

日立造船はごみ焼却発電を主軸とし、「エネルギー」と「水」の環境分野をコアの事業領域としている企業です。

株式情報

※データは2020年12月25日現在

株価

596円

PER 25.1倍
PBR 0.88倍
配当(1株当たり) 12円
配当利回り 2.01%

PBRは0.88倍と割安水準にあります。PSRを計算しても0.25倍となり割安水準です。後述しますが日立造船は最近注目されている多くのテーマの事業を行っており今後の成長が期待されますのでこの水準であれば買い時と判断できると思います。

決算情報

第2Qまでの累計で受注高2,212億円(前年比+11%)、売上高1,668億円(前年比-0.8%)、営業利益は▲13億円となっています。21年の通期見通しは受注高4,100億円(前年比-9.7%)、売上高4,000億円(前年比-0.6%)、最終利益40億円となっています。最終利益は前期と比較し+90.4%と大幅に改善しています。

また、年度末に完成する工事の割合が多く決算は下期偏重型となっており、上期よりも通期での業績を見たほうが実情をとらえやすくなっています。

前期は期末にコロナウィルスの影響で利益が大幅に下振れになりましたが、今年度は順調に回復してるいるといえそうです。

 



株価はどこまで伸びるのか?

世界的なテーマ「環境」

イギリスが2030年までにガソリン車とディーゼル車の販売禁止を発表したことで、世界的に環境問題への取り組みが加速する状況となりました。

日本でも菅首相が2050年にカーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しています。この宣言を皮切りに日本国内で環境をテーマにしている銘柄の株価が急伸しました。

なかでも、「再生可能エネルギー」、「水素」、「EV」などに取り組んでいる企業の株が買われたようです。日立造船はそのタイミングでは買われず若干出遅れた銘柄となりました。しかしながら、環境といったテーマに即した事業を多く行っており、今後の成長が期待されます。

日立造船の取り組み

日立造船では下記のようなクリーンなエネルギーに対する取り組みを行っています。

引用元:日立造船 新中期経営計画

陸上風力発電、洋上風力発電

引用元:日立造船 製品紹介 エネルギー 風力発電

陸上風力発電だけでなく、洋上風力発電でも様々なタイプの基礎構造物を設計、製作、据付する技術を有しています。

日本では欧州と異なり遠浅の海岸が少なく洋上風力発電の建設には適していません。こういった不利な条件を克服する技術を持っているようで今後の期待が出来そうです。

日立造船のHPに動画でわかりやすく解説されていますので参考にしてみてください。

水素発生装置

引用元:日立造船 製品紹介 水素関連機器 電解装置・水素発生装置

電力は需要と供給を合わせる必要があり、需給のバランスが崩れると大規模な停電となります。記憶に新しいのは2018年に発生した北海道胆振東部地震を引き金とした、大停電です。

このような大規模な停電を避けるために、再生可能エネルギーでの発電量のムラを火力発電で調整するといったことが行われていますが、このままでは火力発電を大きく減らすことが出来ません。

そこで注目されているのが再生可能エネルギーでの余剰電力を水素として蓄え、水素を火力発電や燃料電池発電で使うという方法です。この方法を用いることで再生可能エネルギーを余すことなく使用することが出来ます。

現に山梨では太陽光発電で得た電力で、この日立造船の水素製造装置で水素を生成し燃料電池で発電するといった取り組みが行われています。

全個体電池

引用元:日立造船 研究・開発技術 全固体リチウムイオン電池[AS-LiB]

全個体電池は高出力化が難しいなどまだまだ課題は大きいですが、実用化されれば今後大きく普及が見込まれるEVなどでの活用が期待されています。

様々な企業が開発を行っていますが、こちらの全固体電池にも期待したいところです。

 



株価の予想

ここまで見てきたように将来を期待できる事業を多く行っています。現在の株価は596円ですが、PBR1.0倍の677円までは最低でも上昇の余地があると考えます。

直近では11/30に400円の安値を付けていますが、すでに12/25の高値では609円となっており1か月で約1.5倍の上昇となっています。出来高も大幅に上昇しているためPBR1倍水準である677円、2017年の高値678円を目途に利確の売りが出るかもしれません。

この基準を超えれば、2013年の高値985円を目指す動きとなりそうです。最近でも伊藤忠商事と組んでドバイで1,200億円規模の世界最大級のごみ焼却発電を受注したと報道があり期待が持てそうです。

コメント

日立造船という会社を聞いたことがない方がいるかもしれませんが、この会社の工場の跡地に行かれたことがある方は多いかと思います。意外と知られていませんが日立造船の桜島工場はニンテンドーワールドのオープンが来年2月に迫ったあの「USJ」になっています。

また、日立造船は日立とつきながら日立グループでもなく、造船とつきながら造船会社でもありません。過去には日立グループに属し、元々は造船会社だったことから間違いではありませんが少し紛らわしいですね。今はHitzというコーポレートブランドを使用していることから社名変更する場合はHitzという社名になるかもしれません。

洋上風力発電、水素、全固体電池といった世界的な流れがあるテーマに沿った事業を持っているため非常に期待が持てます。今後、それらの分野を中心に業績を伸ばしてくれることでしょう。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

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