こんにちは、ホタテです。
最近株価の下落が続いている電源開発について詳細分析してみました。
結論
・株価の下落が続いており短期的な投資には向かない
・今後成長が見込まれる再生可能エネルギーのシェアが大きく長期的な投資はオススメ
詳細情報
名称はどちらが正しい? 電源開発?J-POWER?
電源開発、J-POWERと2種類の呼び方があるこの会社ですが、どちらの名称が正しいのでしょうか?
調べてみたところ正式名称は「電源開発株式会社」。「J-POWERは」コミュニケーションネームのようです。企業のHPのトップページにはJ-POWERと大きく、多数記載されていますので本ブログでもJ-POWERで表記します。(トップページには小さく、2か所だけ電源開発と記載もあります。)
企業情報
J-POWERは国内に約100か所の発電所を有し、設備の発電出力は約1800万Kwにもなり、電力の卸売りを行っています。また、日本国内だけでなく海外でも発電所の建設・運営に参画している企業です。
株式情報
※データは2020年11月27日現在
株価 | 1,442円 |
PER | 5.2倍 |
PBR | 0.33倍 |
配当(1株当たり) | 75円(中間:35円、期末:40円) |
配当利回り | 5.20% |
2020年10月30日に上場来安値となる1,408円を記録しています。PER、PBRともにかなりの割安水準で、さらに配当利回りも5%を超えています。ここだけ見ると買わない理由はありませんね。
決算情報
2020年10月30日に業績予想の修正が発表されています。詳細は下記の通りです。
変更前 通期売上高:9,150億円
通期営業利益:850億円
変更後 通期売上高:8,230億円
通期営業利益:740億円
この下方修正は、電力市場価格の下落等による売上高の減少を見込んだものです。
株価下落の要因は石炭火力発電?
下落要因1 下方修正
1つ目の要因としては下方修正が影響しています。売上高が過去最高となる見込みでしたがこの下方修正で前年比-10%と大きく下げることになってしましました。営業利益も前年比-11.5%となりますのでここまで下方修正の幅が大きいと株価の下落は避けられませんね。
下落要因2 石炭火力発電
J-POWERは資源エネルギー庁の電力調査統計によると7か所の石炭発電所を保有しており、最大電力ではトップシェアとなっています。石炭火力発電は石油、LNG火力発電所よりも排出するCO2量が多く環境負荷が大きい発電方式となっています。最近はESG投資が盛んに叫ばれており、環境負荷が大きい企業には投資をしないといった方針が世界的に取られています。これにより株価の下落が続いているものと思われます。例をあげるとJT(2914)のような状態です。
ただし、J-POWERは石炭火力発電の高効率化や、バイオマス燃料を石炭に混ぜて燃やす混合燃焼、CO2の回収・貯留技術など環境負荷をできる限り少なくする取り組みを行っています。
下落要因3 大間原子力発電
2008年より大間原子力発電所の工事が開始されていますが、東日本大震災での福島第一原子力発電所の事故により原子力発電所への風当たりが強くなり安全対策などの追加工事が必要となりました。また、原子力規制委員会による審査が続いており稼働の見込みが立っておらずマイナス要因ととらえられていると考えられます。
J-POWERは買いなのか?
J-POWERでは今後、市場全体に大幅な成長が見込まれる再生可能エネルギーについても大きいシェアを持っています。再生可能エネルギーについては今後増やしていく方針のようですので期待が持てますね。
水力発電 シェア2位 (1位は黒部ダムを有する関西電力)
風力発電 シェア2位 (1位は東京電力が出資するユーラスエナジー)
短期的には、上場来安値をさらに更新する可能性もあり投資をするには難しそうです。長期的には再生可能エネルギーが世界的に大きな注目を浴びることは間違いないので、この分野を大きく伸ばしていければ株価の上昇も期待できそうです。
また、配当も5.2%と高水準にあるため長期的な保有であれば魅力的ですね。
コメント
現時点では100株保有していますが、割安水準にあるため長期的は配当目的で買い増しを検討しています。
株価の下落要因として石炭火力発電所をあげましたが、再生可能エネルギーが増加しても天候等により需要のすべてをまかなうことは出来ません。(太陽光は晴れていないと使えないし、風力は風が吹かないと使えない。)電力の安定供給のためにも必要な発電方法ですので個人的にはマイナス視しておらず、むしろプラスに評価しています。現時点では原子力発電所の稼働率も低いですし、まだまだ石炭火力発電は重要ですね!この記事には書ききれませんがJ-POWERのHPはわかりやすいのでぜひ参考に覗いてみてはいかがでしょうか。
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
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